2020/09/07  カテゴリ 

よんでみた!

書評『はてなのデザイン』長岡造形大学の教員がつくった、デザイン思考56の教え

今回ご紹介するのは、デザインの専門大学である長岡造形大学が、授業でも取り入れているデザイン思考のヒントを記した小冊子「はてなのデザイン デザイナーのためのデザイン思考」。 デザイン思考が様々な分野で注目されているなか、同大学の教員16名が実践で得てきたデザイン思考の知識を56のことばにまとめたものです。

やりたいことをやれと。ふむふむ

やりたいことをやれと。ふむふむ

一方でひとりよがりにはなるなと。。。あれ?

一方でひとりよがりにはなるなと。。。あれ?

「これって、どっちやねん?」と思う人もいるはず。几帳面な人はどうしたらよいか分からず困ってしまうかもしれませんね。

結局のところ、どっちもあり! というのが私の解釈です。
なぜかといえば、56の教えの中のひとつに、この本を象徴するものを見つけたからです。それは……

ぐしゃぐしゃに耐えるのがデザイン思考

ビジネスパーソンは、ぐしゃぐしゃは苦手なんですよね

ビジネスパーソンは、ぐしゃぐしゃは苦手なんですよね

「ぐしゃぐしゃに耐える」。
あるときは、これ。別のときは、こっちを使ってみる。もしくは、互いに反する教えを同時に使ってあえて混沌に陥ってみる。

デザイナーはいろいろな視点を使って、ときには、ぐしゃぐしゃになりながら物事を考えているのだな、と思いました。

私も混沌に耐えつつ、思いつくままこの文章を書いてきましたが、何となくまとまってきた感じがしませんか?(自画自賛)

1日1項目ずつ日めくりで読んでみよう

この本の使い方としては、日めくりカレンダーのように、毎日1ページずつめくって、ひとことひとことをじっくり噛みしめるとよいと思いました。

たとえば、オフィスや自宅の机の見えるところに置いておく、もしくは枕元やトイレ(!?)に開いて置いておく。1日1ページずつ読み込んでいけば、約2ヶ月で全部頭に入ります。

一気に読めば、読み終わるまでに30分かからないと思いますが、リラックスできる時間と場所で、じわりじわりと読むと急に何かが降りてくるかもしれません。

さて、最初に感じた問い、「デザインに関わる人のためだけの本なの?」
答えは「いいえ!」でした。少なくともデザイナーではない自分が書評を書くのにも役立ちましたよ。

デザイナーの人も、デザインに関係ない仕事をしている人も、あるタイミングで急に役立つ時がくる56の言葉。デザイナーの考え方、デザイン思考に触れてみたい人にもおすすめです。

ぜひ、みなさんも読んでみてくださいね。
はてなのデザイン デザイナーのためのデザイン思考
発行:長岡造形大学
価格:1100円
*使用している画像は、著作者より許可を得て掲載しています。
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