2020/08/30  カテゴリ 

やってみた!

アフターコロナの広告のあり方を考えよう!第3回〜プロトタイプを作る〜

みんデザ主催のデザイン思考のワークショップ3回目。いよいよグループで考えた企画をプレゼンします。 ユーザーインサイトから探り出した新しい思考プロセスはどんなふうに身を結ぶのでしょうか。

こんにちは!みんデザ編集部です。

第2回目「Withコロナの実態からユーザーインサイトを知る」に引き続き、最終回では各チームが作ったプロトタイプを発表するワークショップとなりました。全3回にわたりお送りしたワークショップの目的は、自分たちで考え、クライアントとともに新しい価値を生み出すことができるようになることでした。
そのために、デザイン思考のプロセスである
共感(Empathise)
定義(Define)
概念化(Ideate)
試作(Prototype)
テスト(Test)
を回していきます!

今回は試作(Prototype)の発表!

各チームの「プロトタイプ」を大発表〜!

前回のワークショップで「共感マップ」をもとに作ったプロトタイプを、チームごとに発表してもらいました!前回までは、まだまだ議論し足りないと白熱していたチームがいたり、なかなか企画が決まらない悪チームがいたりしましたが、どのようなプロトタイプが出来上がったのでしょうか?

【チーム1 】「着けなきゃいけない」から「着けたくなる」に!NewNormalの必需品となったマスクの可能性を最大限に広げるTYOオリジナルマスク!

プレゼンパワポは流石のクオリティ。全部お見せできなくて残念。

プレゼンパワポは流石のクオリティ。全部お見せできなくて残念。

チーム1では、コロナで起きた大きな変化として、今や全人類の必需品となったマスクに着目。正直わずらわしいと思うことも多いマスクですが、これを「着けたい!」と思えるようなワクワクするものに変えられたら、コロナで閉塞感のある社会が少しだけ良いものになるのでは?と考えました。

そこは、企画づくりのプロであるTYOの得意分野! まずはプロトタイプとして、自社のブランディング向上につながるようなロゴ入りのマスクを提案しました!

社内で着用したり、お客様にお渡しするだけでなく、撮影現場(TYOはCM制作会社です)のSTAFFパスがわりに使ったりも。
また、テーマパークで仮装用のデザインマスクを配布したり、スポーツ観戦用のチームマークがデザインされたマスクなど、今後の展開も無限に考えられそうです!

【チーム2】オンラインコミュニケーションをもっと自由に!ボイスキャンセルマスク

オンラインプレゼンもストーリーが大事。とてもわかりやす...

オンラインプレゼンもストーリーが大事。とてもわかりやすいプレゼンでした。

リモートワークになり、今や毎日のようにするようになった方も多いオンライン会議。外出せずに世界中の人とコミュニケーションが取れる便利な機能のように思えますが、チーム2のメンバーは対話を重ね、より良くできる可能性を見出しました。
オンライン会議を利用する人たち一人ひとりにフォーカスを当てていくと、「夜の会議で子供が起きてしまった」「一人暮らしの部屋で壁が薄いと、隣人から苦情がくる」「かといって、機密情報があるため、カフェなど公の場所で打ち合わせができない…」など、リモートワークに潜む「声」の課題が見えてきました。
そこで、自分の声をカットできればより快適にリモートワーク生活が過ごせる!と、「ボイスキャンセルマスク」を提案! たしかにこれがあれば、オンライン会議だけでなく、家族や近隣に迷惑をかけることなく自宅でカラオケの練習をしたり、オンライン配信などもできちゃうかも。インサイトニーズを捉えたアイデアです!
自分たちから仕事を作り出していく、そして社会を動かしていく。その最初の一歩となればという願いを込めたプロダクトでした!

【チーム3】SNSまたはYouTubeを個人の力で運用する

みんながなんとなく感じている会社のもやっとした部分を丁...

みんながなんとなく感じている会社のもやっとした部分を丁寧に取り上げました。

チーム3は、社内の活性化に焦点を当てました。ついつい業務に忙殺されて、立ち止まってじっくりと考える時間がなかなか取れない制作会社。なんとなく閉塞感を感じてしまうのは、コロナのせいだけではないのでは?と考えました。
そこで、社内でランダムに選出して構成されたチームで、SNSまたはYouTubeのアカウントを運用する企画を立案。フォロワー(またはいいね!)を多く獲得できたかを競い、もっとも達成したチームにはインセンティブを付与します。自分たちのクリエイティブ力をクライアントワークではなく自分たちのための発信に使うこと、さらに会社がそれを認め、評価につなげる。そんなシステムができることで、メンバーの自主性が高まり業績にもつながっていくのではという企画でした。是非経営陣に提案して欲しい!
これで3チームのプレゼンが終了しました!お疲れ様でした。
一旦プロトタイプとして、実物の制作をする前の企画を出してみるところまでをプレゼンしました。実際に似ている現市場にある商品をヒントに機能を思考したり、会社の仕組みや人事制度に着目したりと、実際に動き出せる一歩手前まで考えていて、どれも実現可能なモノでした。

良い企画を作るには、「問いのデザイン」が重要

ここまでお話しした視線と視点を前提に、どんな企画が良いのか。最後にみんデザメンバーが、少しだけそのポイントについて解説しました。

ダメな企画の大半はアイデアが貧弱なのではなく、課題設定、いわゆる「問いのデザイン」が間違っているケースが多いです。ここで、ダメな企画のパターンを5つご紹介します。

【企画でありがちな5つのNG例】
・自分本位…自分本位の視点になっていて、関係者全員にとって建設的な課題になっていない、解決する社会意義が欠如している
・自己目的化…なにか目的があって、具体的なツールやソリューション、サービスを導入しようとしていたはずなのに、それが自己目的化してしまうパターン
・ネガティブ/他責…課題の設定が後ろ向きになっているパターン(例:不景気だからなにをやっても無駄)
・優等生…すでに評価が決まっていることを前提としているため、対話が深まらない。規範的な課題設定からは、規範的な対話しか生まれない。
・壮大過ぎ…課題が壮大すぎるパターン。根本的な解決を目指しすぎると、自分ごとになりにくい。

エンドユーザー/企画を読む人視点で考えることが重要です。受け手がどのような視線を企画に向けるか、そのうえで問題からどう課題を設定するか。問題と課題の切り分けながら、企画立案を行っていきましょう。

ワークショップを通じて、参加者が感じた変化・感想

これで、全ワークショップが無事に終了しました。社内で顔を合わせているメンバーですが、こんな風に一緒に企画を作ったことはなかったので、コンセンサスをとったり、企画をまとめるプロセスは大変だったと思います。
でも、プレゼンをし終わったメンバーたちは、何か新しいものをつかんだようです。全3回のワークショップを通して、参加者はどのような変化や気付きがあったのでしょうか?
ワークショップ後に参加者2人に代表して質問してみました!

<Aさん>
Q1. ワークショップを受ける前に思っていたことを教えてください。
A1. 本業であるCM制作がストップしていたことに対しての不安がありました。 なにかせねば!の焦燥感もいっぱいでした。

Q2. ワークショップ中に気づいたこと(苦労した点) はありますか?
A2. 課題から解決策を考えること。  中でも、どの課題を選ぶか?どの課題が一番人の心にささるかを考えること。

Q3. ワークショップ中に気づいたこと(よかった点)はありますか?
A3. クリエイティブ、制作、デスク関係なくアイディアは誰にでも出る。 発言する場と気持ちがあれば、もっといろんなことが考えられるのだと気づきました。

Q4. 自分にとって一番大きな学び)は何ですか?
A4. 3と同じですが、役職にしばられずに柔軟に考えていきたいです。

Q5. 今後活かしていけることは何ですか?
A5. 自主的にプレゼンする時など、クライアントの課題を解決できるアイディアを考える、いい機会になりました。この経験をこれから活かしていきたいです。

<Bさん>
Q1.ワークショップを受ける前に思っていたことを教えてください。
A1.思考のワークショップは受けたことがないので、どんなことなのか、上手くできるか面白さ、半分、不安が半分でした。

Q2. ワークショップ中に気づいたこと(苦労した点)はありますか?
A2. 思った事をパンパン、被せて、広げて出していくブレストなどは、仕事でやっていたので。

Q3. ワークショップ中に気づいたこと(よかった点)はありますか?
A3. 出来ると思っていましたが、知らない人とするのは、難しいと感じて、自分が情けないと思いました。

Q4. ワークショップ中に気づいたこと(よかった点) はありますか?
A4. 実際プレゼン作業に進む段階では、みんデザスタッフのみなさんに多角的な意見を貰えた事が良かったです。

Q5. 自分にとって一番大きな学びは何ですか?
A5. 考え方がまだ、小さいかなと気づけた事です。

Q6. 今後活かしていけることは何ですか?
A6. 物事を多角的に、かつもっと広げて考えて行こうと意識出来た事だと思います。ブレストのスピードをあげて行きたいと思ったかなー。
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今回のワークショップは、自分たちの内省とカスタマーの共感をつなぎ合わせた視点から出てきたものを、チームで企画としてカタチにしていくというチャレンジでした。これは今回の参加メンバーにとっては、今までの仕事のやり方とは大きく違うアプローチでした。
企画されたものが商品化することが大事なのではなく、このプロセスこそが重要です。
今回、特徴的だったのは、どのチームも今の自分たちの仕事のスタイルから一歩踏み出し、自分たちで仕事を生み出し、会社と社会を変えていこうという内容が盛り込まれていたことでした。
求められたことだけをやるのではなく、市場や社会的共感やインサイトニーズを掴み、共創相手としてクライアントと仕事をしていく自分たちになるか。みなさんの変化こそがこのワークショップの成果なのだと思います。