2020/12/26  カテゴリ 

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デザイン思考の“人間中心”とは? 長岡造形大学の「デザイン思考体験プログラム」で学んでみた! (第3回)

今回は、長岡造形大学の「デザイン思考体験プログラム」(全4回)の中から、第3回の体験レポートをお届けしたいと思います。

付箋の情報をまとめた結果、どうやら女性はサイフを不便だと感じていることがわかりました。そこで、女性のサイフの使用体験を改善するための解決策を考えます。

【サイフの使用体験を改善するには?】
・正しい向きだとすぐにわかるように、サイフに印をつける
・もっと使いやすい財布を探す
・目印をつけて、財布を開く向きを統一する
miroを使ってサイフの使用体験の改善案を考えます

miroを使ってサイフの使用体験の改善案を考えます

すると突然、板垣先生から問いかけが!
「出てきた解決策は、どれもやろうと思えばできるはずなのに、実際はやっていません。この女性はなぜやらないのでしょうか?」

先生の問いかけは続きます。
「もしかしたら原因は他にあるのではないでしょうか? その原因は、彼女の性格や特徴につながっているかもしれません」

女性の性格や特徴を洞察しよう!

そこで、女性がサイフを不便だと感じる理由を、女性の性格や特徴から探ってみることに! 先ほど観察の結果を書きこんだ濃い色の付箋を整理して、女性の性格や特徴を洞察します。

「観察」の結果を書き込んだ付箋

「観察」の結果を書き込んだ付箋

付箋を整理して、女性の性格・特徴を洞察します

付箋を整理して、女性の性格・特徴を洞察します

そして、参加者それぞれが考えた女性の性格・特徴について発表し、みんなで共有しました。

【女性の性格・特徴は?】
・理由がないとやらない
・人やモノを丁寧に扱う
・自分のことよりも他人のことを優先してしまう
・自分に厳しい
・寂しがりや
・めんどくさがりや

同じ女性のインタビュー動画を観察した結果から、こんなにも多様な性格や特徴が洞察できました。おもしろいですね!

板垣先生が、「正しいか正しくないかではなく数ある可能性の中の一つを選択する」とおっしゃっていたように、「きっとそうだ!」と決めつけてしまうのではなく、「他にも可能性があるのではないか?」と「クリティカルシンキング」を意識して、洞察することが重要です。

次回までの宿題は?

最後に、次回までの宿題の発表です!

その前に、ここまで付箋で整理したことをまとめると、
インタビューに答えてくれた女性は、「自分にとっての使いやすさとサイフの構造が一致していないために、何度も逆さまにお財布を開けてしまったり、正しい向きで財布を開けられないため、恥ずかしい思いをしています。それにも関わらず、財布に目印をつけたり、もっと使いやすい財布に変えるといった改善策は行わず、ずっと同じ財布を使って同じ失敗をしてしまう」ようです。

そこで、女性の特徴や性格を洞察したところ、
「理由がないとやらない」、「人やモノを丁寧に扱う」、「自分のことよりも他人のことを優先してしまう」、「自分に厳しい」、「寂しがりや」、「めんどくさがりや」ということがわかりました。

これらを踏まえて、板垣先生から問いかけが!
「女性のサイフに関する失敗体験を、女性の特徴や性格に関連づけて考えると、『女性がサイフを不便に感じる本当の原因』は何でしょうか?」

これまでの宿題は、サイフという“モノ”について考えましたが、今回は、サイフを使っている“ヒト”の気持ちから、「女性がサイフを不便に感じる本当の原因」を考えます。これは、第1回で板垣先生がおっしゃっていた、「モノありきの捉え方」と「ヒトありきの捉え方」の違いですね!

あっという間に次回は最終回です。第4回のレポートもお楽しみに!
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