2020/04/24  カテゴリ 

やってみた!

吉成雄一郎氏によるデザイン思考キャンプレポート【後編】

デザイン思考の総本山、スタンフォード大学d.schoolの社会人プログラムを修了した吉成雄一郎さんによるデザイン思考キャンプレポート後編です。

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単に「面白いクリスマスパーティーのアイデアを考える」ではなく、こうして3つの条件を出すには理由があります。
それは、ホースをつまむと水が勢いよく広がるように、制限を加えることでアイデアの幅を広げるため。
条件を付けるコツは、「1億円まで」ではなく「1億円以上」にすること。発散させるための制限なのです。

さてさて、みんなたくさんアイデア出たかな〜?
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「シャンパンタワー」のようなゴージャスなアイデアから、「家を燃やす」など不穏なものまで(笑)、たくさん出ましたね!
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お次はこのたくさん出たアイデアを絞り込みます!
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絞り込むポイントは3つ。
Q…すぐできるアイデア
B…難しいかもだけど革命的なアイデア
D…楽しいアイデア


アイデアを絞り込むときにやってはいけないのは、評価基準で採点すること
一定の評価基準を設けて選ぶと、平均的なアイデアが選ばれてしまいます。これでは本末転倒。
ややあいまいさを残しながら多面的に候補を絞っていきましょう。
そして、自分で選ぶのは候補を絞り込むところまで。最後はユーザーに選んでもらうのがベストです。

今回はユーザーがいないため、それぞれから3つを選び出し、最も良さそうな組み合わせにしたものを発表しました!
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各チームから出てきたアイデアは、
魔法で氷の城を作りましょう
カントリークラブ貸切したり、某有名女優が会いに来たり、
潜水艦の中で開催したり、各国の一番の美女を呼んだり
カラフルな人工雪を降らせたり、上司の家を燃やしたり(笑)
町中の人を招待したり、降った雪が自然とアート作品になってそれが食べられたり!
ロケットを発射したり、一週間ぶっ通しでやったり
上司のさらにその上の上司を呼んだり…

たくさん出てきました!
今回はかるーくやってみたアイデア出しでしたが、単に「面白いクリスマスパーティーを考えよう!」というお題では到底出なかったものがたくさん出たと思います。

デザイン思考のアイデア出しって、自分の想像力をぐーんと先まで飛ばすための問いを立てることが重要なんですね。
良い問いがあった上で、先程のポイントを押さえれば、どんな人でも思いも寄らないアイデアが出るはず!
みんな素晴らしかったです〜!!

みんな素晴らしかったです〜!!

プロセスその④ プロトタイピング

さてさて、出たアイデアを試すのが、次のプロセス「プロトタイピング」。
目的はアイデアが正しかったのか正しくなかったのか、ユーザーの反応を取るためのもの。
日本語では「試作品」をイメージしますが、きちんと作る必要はありません。手書きでも、ダンボールで作っても、OK。
場合によっては寸劇をやってみるなど、道具すら作らないこともあります。

タイヤメーカーのブリジストンのプロトタイピング事例をご紹介します。

このときのターゲットはUberのドライバー。
たくさん走るからタイヤの減りが早いのに、なかなかタイヤ交換に来てくれない彼らに、どうやってタイヤの減り具合を知ってもらえるか?が問題でした。

アイデア出しの結果、「駐車場に停めたときにタイヤの溝の深さがわかるカーボン紙みたいのがあればいいんじゃないか?」というアイデアをプロトタイピングしてみることになりました。

バスマットで作ってみたそうです。とっても簡易的!
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