2020/08/31  カテゴリ 

やってみた!

銀座の地酒立ち飲みバーをデザイン思考でプロデュース!VOL.4~「いよいよ、新しいクニザケ屋がオープン&体感してきました」 完結編!

デザイン思考を活用して、地酒立ち飲みバー「クニザケ屋」店舗リニューアルを考えるプロジェクト。いよいよ、新店舗が築地2丁目にオープン! これまでの軌跡を振り返りながら、新生クニザケ屋をご紹介します。

立ち飲みバー「クニザケ屋」ってどんなお店?

クニザケ屋(KUNIZAKE-YA)は地酒を専門にそろえた立ち飲みショットバーです。47都道府県の地酒を取り揃え、お店のコンセプトは、「お酒で日本を旅しましょ」。
国内旅行が趣味で、日本全国47都道府県に足跡をつけている当店のマスターが、旅をする気分で地酒を楽しんで頂きたいと、2013年5月に開店しました。

クニザケ屋オフィシャルサイトはこちら → http://kunizakeya.jp/
銀座1丁目の旧クニザケ屋店舗と、店主のツッチーこと土屋さん

銀座1丁目の旧クニザケ屋店舗と、店主のツッチーこと土屋さん

隠れ家的立ち飲みバーとして、多くのお客さまに愛されてきた「クニザケ屋」がテナントビルの建て替えで移転することに決まったのは、2019年初夏のこと。

「今、一時的にお店を閉じているんですが、一人でつくってもね。どうせなら、常連のお客さんと一緒に考えたいなと思って」そんなご相談から、「銀座の立ち飲みバーをデザイン思考でプロデュース! byみんデザ企画」がスタートしたのでした。

そしてさまざまな軌跡を経て、2020年6月、築地2丁目に新生・地酒立ち飲みバー「クニザケ屋」がオープン! おめでとうございます〜パチパチパチ!
オープンおめでとうございます! かんぱーい!

オープンおめでとうございます! かんぱーい!

聞けば、なんと滞在時間も客単価もアップしたとのこと。素晴らしい!

本来なら大々的にオープニングイベントをやりたいところですが、コロナ禍で難しい…そこでひとまず、こじんまりとこれまでの振り返り&お祝い会を開催することに。

プログラムはこんな感じ↓

17:00〜 店主からご挨拶&オススメ地酒ふるまい
17:15〜 新生クニザケ屋までの軌跡
17:45〜 ご歓談
18:00〜 オススメ地酒ふるまい
18:15〜 店主&徳野由美子さん(建築家)の対談
19:00 終了(終了後もそのままお過ごしいただけます)

読者の皆さんにも、これまでの軌跡の振り返りながら「新生クニザケ屋の魅力」を堪能いただければと思います。店主、建築士、お客様、みんデザスタッフの本音トークをお楽しみください!

店舗リニューアルのプロセスをおさらい!〜新生クニザケ屋までの軌跡

これまでの軌跡を振り返っていきましょう!
ワークショップの様子をスライドで投影!

ワークショップの様子をスライドで投影!

--店主のツッチーさんからは「全国の地酒」と「旅」をテーマにしたお店にしたいと聞いていました。でも、みんなはどうなんだろう? お客様は何を求めてクニザケ屋にきているんだろう? そこからワークショップはスタートしました。(語り手:みんデザ 保手濱)
初回のワークショップはお酒を片手にブレスト!

初回のワークショップはお酒を片手にブレスト!

--ワークショップで見えてきたキーワードは、「人」。常連さん、店主、初めてお店に来る人たち。もちろん、47都道府県のお酒が楽しめることや、トイレがきれいとか、背もたれがサイコーとか、コンテンツの魅力もたくさん出ましたが、何より常連さんたちは店主ツッチーさんに会いにきている! ということがわかりました。
(第一回ワークショップの様子はこちら https://mndz.jp/project/v3Uy1

2回目のワークショップは、まち歩き!
みんなでするまち歩きは、気づきも多くて楽しいもの

みんなでするまち歩きは、気づきも多くて楽しいもの

--そこで重要だったのは、街の中でどんな人がここに来るのかなということ。実際に街へ出て、街の空気感と自分の肌感の掛け合わせから、改めてクニザケ屋を見てもらいました。
(第二回ワークショップの様子はこちら https://mndz.jp/project/Ce0zl

そして、まち歩きで感じた新しい視点を「Yes,and」でプロトタイプに積み重ね!
大人も子どもも、一緒に楽しくプロトタイプづくりできるの...

大人も子どもも、一緒に楽しくプロトタイプづくりできるのがLEGO!

--「まち歩きワークショップから、建築家の徳野さんに参加してもらいましたよね。徳野さん、参加してみていかがでしたか?」

徳野:まち歩き後のワークショップで「緑や外のオープンスペースが欲しい」という意見が出ましたよね。「なんで自然に話してるんだろう?」と驚きました。店舗設計であまりそうした意見って出てこないんです。お店が街や環境の一部になってるんだな〜と感じました。

--店主のツッチーさんは、どうでしたか?

ツッチーさん:出てきた意見やアイデアは、目新しいというよりは納得感がありましたね。自分が目指したいところと、常連さんが似たようなイメージをもっているというか。お店で価値観を共有してたのかも。であればその価値観に合う物件を探すしかないよな、と改めて思いました。

--大阪や神戸のお店も見に行きましたよね。建築家の徳野さんにも一緒に体感してもらうことで、よりリアルな理想のイメージを共有できたように思います。
店主ツッチーさん理想のお店、大阪北新地のスリールにて

店主ツッチーさん理想のお店、大阪北新地のスリールにて

--みんなで等身大のクネクネカウンターも作りました!
段ボールで作ったプロトタイプカウンターで疑似クニザケ屋を体感

段ボールで作ったプロトタイプカウンターで疑似クニザケ屋を体感

ーープロセスデザインとしてこだわったのは、「空間と人の動きをプロトタイプする」こと。一度体感としてシミュレーションできたことは、ツッチーさんにも徳野さんにも得るものが大きかったのではないでしょうか。
(第三回ワークショップの様子はこちらhttps://mndz.jp/project/CNVxd

デザイン思考ワークショップやをってみて、どうだった? 店主&建築家の本音トーク!

--さて、ここからは、店主ツッチーさんと建築家徳野さんの対談です。徳野さん、今回の店舗設計のポイントを改めてお聞かせください!
設計を担当した徳野さん

設計を担当した徳野さん

徳野:いかにカウンターを中心にした関係性をデザインするかに気を配りました。ワークショップで常連さんの気持ちや店主ツッチーさんの気持ちを聞いて、「ツッチーさんありきのお店だな」というのが一番大きかったからです。

プロトタイプで等身大のクネクネカウンターを作ったときは、「楽しくできなかったらどうしよう」とドキドキしましたね(笑)現実的な工期やコストからクネクネカウンターは実現はしませんでしたが、あのプロセスがあったからこそ今の設計があるように思います。

--内装のポイントは、どんなところでしょうか?

店舗内装は、ツッチーさん希望のグレーを基調にデザインしています。バーはひとつのエンターテイメントですから、ツッチーさんの後ろにギャラリーのようにお酒がたくさん見えるようにしたいと思いました。細かなところも、お客様の意見がとても参考になっています。
カウンターの向こうに見える、お酒のギャラリー。ゆっくり...

カウンターの向こうに見える、お酒のギャラリー。ゆっくり好みのお酒を選ぶことができます

--天井もいいですよね(お客様の声)

徳野:ありがとうございます。気づいてくださって嬉しいです。お酒が映えるような空間にしたかったので、天井はできるだけ余計なものがないように設計しています。照明も天井にはつけていません。
(本当だ! 改めて天井をみんなで確認。プロのデザインってすごい)

--店主のツッチーさんは、完成した店舗を見ていかがでしたか?

ツッチー:思い描いたものと相違なかったですね。違和感なく入れました。初日こそドキドキしましたけれど、一日やってみて、これなら大丈夫だと確信しました。シンプルな中にも動線がしっかり確保され、その上でデザイン要素もあって。プロはプロ。プロセスは踏んだ上で、安心してお任せができました。

徳野:たくさん情報をいただいて、でも最終的には任せていただいたので、すごくやりやすかったです。

新しいお店の居心地は? このお店で、これからどんなことをやりたい??

ここからは店舗新生までのワークショップデザインを担当した竹丸さん、週に5日は通うという常連さんも加わって、新しいクニザケ屋店舗についての話が盛り上がりました。

--ワークショップデザイナーの竹丸さんは、完成したお店を見てどんな印象を持ちましたか?

竹丸:お店にお伺いする前に写真を拝見して、お客様が入ってないときの写真も素敵でしたが、お客様が入ったときの写真がすごく嬉しそうだったんです。アートの世界も「作品主義」から「コトづくり」に変わってきていますが、ここ(お店)もこれから起こるコトを全部含めて、まだ完成してないんだろうな、まだまだいけるなと感じました。これからなにが起きるのかとても楽しみです。
そんな店舗づくりに関われて嬉しい、と竹丸さん

そんな店舗づくりに関われて嬉しい、と竹丸さん

徳野:意図が伝わって嬉しいです。お店は6階ですが、公園のような状況を作りたいなと思ったんです。ある意味(ビルは)作品として完成されているので、普通にエレベーターなんですが、エントランスや店内は「道」のようなイメージで設計しました。カウンターも、足などの余計な要素をつくらないよう、見せないよう、いろいろと工夫しています。

ツッチーさん:いろんなお酒が一同にあって、ギャリー感もあるので、じっくり、お客様がお酒と対峙できる感じがしています。

竹丸:どうだー!って押し付けがましくないんですよね。それが居心地の良さに繋がっているように思います。

常連さん:カウンターを最初に見たとき「薄っ!」と思いました。
カウンターの奥行きについて、嬉しそうに語ってくださる常連さん

カウンターの奥行きについて、嬉しそうに語ってくださる常連さん

常連さん:ファンとしては、よりツッチーやお酒に近づけるし、離れることもできるし、距離感を調整できるようになって、すごくいいですね。

ーー確かに、この店主ツッチーさんとも乾杯できる距離感が絶妙なんですよね!
関係性のデザインって、こういうことなんだな〜

関係性のデザインって、こういうことなんだな〜

--このお店で、これからどんなことをやりたいですか?

徳野:コロナ 禍もあり今はあまり人集められないのでイベントは難しいかもしれませんが、流しそうめんとか、季節感あるイベントをやりたいですね。普段はあまりこない家族連れも、早い時間なら来れるでしょうし、バーの使い方の幅を広げるのもよいのかなと思います。

ツッチーさん:確かに、昼間使ってないのは勿体ないなと感じます。たとえば二毛作など、信頼できる人であれば貸すのもありかも知れません。

いずれ、地酒の魅力を伝える総合スペースのような取り組みがやりたいです。東京に進出できない蔵元さんも、たくさんあります。実際、訪問するとそんな声をたくさん聞きます。酒屋さんともうまく連携して、「地酒魅力発信スペース」としてもっとブラッシュアップできたらなと思っています。

今回ワークショップなどを経て、常連さん含め色々な意見を聞けました。「期待されてるな、応えなきゃな、頑張ろう!」そんな気持ちもあります。またこれから、いろいろなサービスを開発していけたらなと思います。

ーーお店も広くなり、居心地も更に良くなって、いろんなことができそうですね。新生クニザケ屋の、これからの展開を楽しみにしています!
窓際のテーブル席もとっても心地よいです。空いてる時間な...

窓際のテーブル席もとっても心地よいです。空いてる時間なら、きっと店主がお酒を注ぎながらいろいろ教えてくれますよ



ーー「お酒で日本を旅しましょ」 クニザケ屋でお待ちしています!
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クニザケ屋
〒104-0045 東京都中央区築地2丁目14−4
フェニックス東銀座第2ビル6階
http://kunizakeya.jp/
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